いつものうるし通信 第88号
2010.08.03
8月1日、東京スタッフ・丸山くんの披露宴に出席してきました。
祝辞を依頼されたのですが、原稿を検討するのがやっとで、なかなか覚えられませんでした。
あああ、情けないなあと自己嫌悪に陥りました。
披露宴会場は池袋にある「自由学園・明日館(みょうにちかん)」。
フランクロイドライトの設計です。
式も良かったのですが、こだわりの二人が選んだこの会場も良かったですね!
約11~12年前に重要無形文化財にしてされ、改修工事を経て、挙式、披露宴、そのほかの会合や見本市など、幅広く使ってもらいながら維持管理をしていくそうです。
最も有名な旧帝国ホテルのエントランスは、愛知県の明治村で移転保存されていますが、見学だけですから実際には使ってはいません。やはり、良いモノは古いモノでも使ってこそ価値が増すと思いますね。
ほんものの漆を暮らしで使いましょう!と言い続けています。
使い込んだ漆の器、小物、家具などは、使い艶が出てきて、人の手に馴染んできます。もちろん、状況によっては劣化も起こります。しかし、しっかりとした木地、丁寧な漆塗りが施されているとそれは直して使い続けることが出来るのです。
自由学園・明日館の館長さんは、「この建物は、改修費用をかけ、再生しました。
重要無形文化財にしていただいたことから、50年経っても必ずこの位置に存在しています。思い出の場所にしてください。」というような説明をされていました。重要無形文化財にはならなくても良いけれど、使い込んで、直すことができるそんな暮らしの道具を作り続けたいとおもいます。
今年で4回目となる大阪・舎林さんでの企画のご案内です。
8月5日(木)~8日(日)の桐本在廊日には、漆の器にて輪島の和菓子屋さんが作る柚子ジュースを冷やして味わっていただけます。暑い大阪の夏、漆の器で「涼」をお楽しみください。
輪島キリモト・桐本木工所 桐本泰一
大阪 漆ギャラリー舎林 「輪島キリモト いつものうるし展4」
●会期 平成22年8月5日(木)~11日(水) ※会期中無休 11:00-18:00
●会場 漆ギャラリー 舎林
大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋2-4-41
TEL & FAX:06-6624-2531
暑い夏でも輪島キリモトの漆の器は活躍の場がたくさんあります。
冷たいビールやジュース、かき氷、そうめん、冷や奴・・・冷たさを長持ちさせますし、器の外回りに露が付きにくいので使いやすいのです。傷が付きにくい「makiji」に加えて、金属調の不思議な表情をもつ「千すじ模様」の器を新たに創作しました。
暮らしを愉しむデザイナーさんとの共作品もお披露目いたします。
いつも使える輪島キリモトの漆をぜひ見に来て下さい。
■桐本泰一在廊日 8月5(木)~8日(日)
※この4日間、ご来店いただいたお客様に輪島キリモトの漆の器にて、冷えた柚子ジュースを味わっていただけます。