いつものうるし通信 第43号
2008.08.11
久しぶりに関西へ来ています。
「暑い・・・・」いや「熱い」関西の方々は体が強いです!
こんな暑さの中でも、さっさと歩いてますね。
さて、昨年より海外の会社、企業さんとのお仕事をさせていただくことがあります。3年前にも韓国企業の会長さん向けの松花堂弁当とか、漆の器を特注製作したことがあります。海外企業の方々は、世界各国でお仕事していますから、いろいろな「ひと、モノ、こと」に注目します。
そんな中、日本の食べ物、日本の手作りモノに注目している方々が多いような気がします。ここ数年間で東京にオープンした外資系のホテルのテーマは「和」「日本」・・・。それは当たり前なのかもしれませんが、相当な調査に基づいて、日本を具現化できるプランナー、デザイナーと一緒に仕事をしていますね。こういった日本国内を調べ尽くして、気に入った工房、作り手、産地などに直接依頼を出しているのです。
これは、日本の手作り業界が意識すべき内容ではないでしょうか。海外の見本市へ行き、PRされるのも効果があるでしょう。また、こういった日本に来て、直接足で情報を稼ぐ企業、団体の方々が増えているのも事実です。
日本に迎えて手作り品をトータルで紹介していく。
オリジナルなどにも対応する企画力を磨いていく。
代替え品ではなく、あくまでも日本の本物を提案していく。
私は木や漆をもう一度知って欲しい、といろいろな提案などを行っています。
しかし、海外の方々は、自分の目で見たことを判断して決めていきます。日本の20~40歳代の方々にも、それに近い見方をする方々が増えているような気がします。売り場に立つ、現場で話す、それを工房で職人さんたちと一緒に実際に作り続ける。よく言われる現場主義。
当たり前のことを当たり前に続けていく。基本に忠実に本物をPRしてくことで、活路を見いだそうと思います。
さて、今回は現在開催中の京都での8人展をお知らせいたします。
医療用酸素ボンベをいち早く輸入した、創業105年の老舗の薬局である延寿堂さんが2年前に新規オープンしたセレクトショップ&ギャラリー「Sophora」店主の近藤幸さんが、自分の目で見つけた海外と日本の「良いモノ」「きれいなもの」がバランスよく展開されています。
8人展をとりまとめているは、土岐のちゃわん屋「水野幸一さん」です。
彼を中心に、おもしろい8名が集まりました。今後も全国転戦していく予定です。
よろしくお願いいたします。
輪島キリモト・桐本木工所 桐本泰一
京都・Sophora(ソフォラ)8人展「8EFTS」 ※8elements from the shelf
●期間 2008年8月7日(木)~8月19日(火) 10:00〜18:30 ※最終日は17:30まで
●会場 Sophora(ソフォラ)
京都府中京区二条寺町東入ル 〒604ー0931
tel:075-211-5552
『棚」から広がる、毎日使いの道具たち。』8人の作り手が一つの棚からイメージした日常生活の中で「本当」の道具たちが集まりました。そんな素敵な道具たちとの出会いをお楽しみ下さい。
○出展:studio prepa(ガラス)、桐本泰一(漆)、川端健夫(木工)、井藤昌志(木工)、
森田千晶(和紙)、長峰菜穂子(陶磁器)、柴崎智香(金工)、水野幸一(陶磁器)